呉の闘犬の話。
ぼくといえばシャーロット。
これは誰しもが知っている常識であり、もはやグローバルスタンダードとも言えるでしょう。
そんなぼくが、今回は真面目にヴァイスシュヴァルツを語ります。
語るのは勿論シャーロットについてで、ぼくがWGP2016広島のトリオで使用した構築を紹介したいと思います。
それではレシピを紹介します。
上記のデッキを使用し広島での個人成績は6-2でした。
これも見慣れた画像となってしまいましたね。
負けたゲームの敗因はデッキがぼくに追いつかなかったという事でしょう。
悔しいですが負けた経験がなければ勝った時の喜びは味わえないので受け入れています。
デッキ内容は現在流行しているチェンジ軸とはかなり異なる型ですがパンチ数を上げることによってダメージレースを五分以上で進める事を意識して構築しています。
また、流行しているタイトルに対して頼りやすい回答用のカードを採用したつもりです。
どちらの型が強いかはお互いに長所・短所がはっきりとあるため、明確には言えませんが、現環境では今回の型の方が勝ちやすいと判断しました。
それでは採用しているカードを今回は簡単に説明します。
・“巡る世界”西森 柚咲 4枚
コンソール兼、着地30アタッカー。
序盤から終盤まで仕事が多く、シンプルに使いやすいと思います。
0で相手の面を踏めるカードはこれ位しか入っていないので先攻時はできればこれ以外で殴りたいです。
・“大切な何か”乙坂 歩未 4枚
ござる。オカ研。
貴重な緑発生です。大切にしましょう。おまけテキストもそこそこ。
持ってくるカードは基本的に集中か高城になると思います。
・“いまに挑む”乙坂 有宇 3枚
ぼくです。
後攻時に3パンするために初手から保有しておきたいカードなので一時期4枚にしていましたが、「やってることドジっ娘の劣化ですよね」とたぬきのような人に言われ悲しい気持ちになったため3枚にしました。
後攻でサーチするカードは基本的にオカ研か集中か高城になると思います。
また、先攻時にワンパンする時もできるだけこのカードで殴りましょう。
イケメンを避けるようにサイドしてもらえることがあります。
・“天体観測”友利 奈緒 4枚
デッキの核であり、序盤から終盤まで酷使します。
この集中が使いやすいようにデッキをデザインしました。
基本的に先攻時のレベル2までは後列集中2面が殆どです。
宝やチェンジ先を捨てるなどの面でデッキとの相性はいいと思います。
・“ひとりぼっちの昼食”友利 奈緒 3枚
単純なエリアとしてだけでなく、宝化を相手にした場合に置き相殺を上から踏んだり、羽川のレベルを上げて音坂を早出しできるため採用しています。
あまりありませんが70ラインで盤面を取れるようなタイトルには序盤からガウルと共に並べて"圧"を掛けに行きます。
・“大切な何か”高城 丈士朗 4枚
メインアタッカーです。
勿論加速もします。
彼で割れる面がない場合世界が終わりますが、先上がりを狙うのではなくスピードを上げることで相手の手札に高ラインアタッカーが揃う前にレベルを上げることを意識しています。
・“いまに挑む”友利 奈緒 3枚
70ラインを並べることに意味のあるタイトルには意識して並べますが、高城が優先な事と色もありレベル1の1ターン目に並べることはあまりないと思います。
・“任務完了”美砂 1枚
1060アタッカーと考えると現環境では若干物足りない感じがしますが、レベル1で赤を発生させること、序盤からスピードを上げており相手の盤面が揃い難いためアタッカーとして機能しやすいこと、枠を圧迫せずに後列の“転入生”西森 柚咲にチェンジできることなどの理由で採用しています。
・“転入生”西森 柚咲 1枚
一応2枚入っているイメージ。
基本的に宝乙坂を出さなかったゲームでレベル3の柚咲美砂をパンプするために登場させます。
21をパンプするために出した事は一度もないです。
・“一緒にご飯”乙坂 有宇 2枚
ぼくです。守護者<ガーディアン>になりました。
一番守る機会が多いのはレベル3のチェンジ先です。
本当に守るべき大切な人を守れないなんて悲しいですね。
色発生に使えるんでレベル1で持っておくことも多いです。
・“気合十分”西森 柚咲 1枚
チェンジ元が強いから入っている2190アタッカー。
レベル1のカードには割られ難い数字なのがポイントです。
彼女はただそれだけの存在ですが帰ってくるとやっぱり嬉しいです。
・“不完全な能力”美砂 2枚
レベル2アタッカーを採用したいと考えた時に一番器用で強い21だと思い採用しました。
ござるの早出しを狙う時にこのカードも持っておくことで、早出しを失敗した際にもハンドを入れ替えることで必要なカードを確保できます。
不足していた情熱的な赤色なのも嬉しいです。
・“エプロン姿”乙坂 歩未 2枚
ござる。
早出し条件を含めテキストは非常に優秀ですが早出しする機会はそこまで多くなく、ヒールの水増しとしてレベル3で登場させる事の方が多いと思います。
こういうキャラは本来ぼくのタイプではないのですが、最近はこのタイプのキャラとの幸せな未来もイメージできるようになりました。
ぼくの腕の中でクレバーに眠れ。
・“大切な何か”乙坂 有宇 2枚
こんな感じのイメージですが実際はこちら。
ぼくですね。
盤面以外には一切干渉しない珍しいカードです。
流行に対しては凛にセンター争いで勝利し、マヨイの数だけ強くなれ、連動2面でだまし神の21鯖人を3面取れます。
つよい。
美夏がとにかく恐いですが、展開の早さによって握る余裕を与えないもしくは打たせてもいい場面を作ったり、50ダウンを乙坂の正面以外に振り乙坂自身はサイドするなど工夫しましょう。
これが割れないタイトルに対しては一度出してしまえばハンドが少なくても以降はクロックスキップし集中でハンドの質を上げるようにしています。
・“大切な何か”美砂 4枚
あまり語ることがないです。
余裕があるゲームでは早めに集めましょう。
・“大切な何か”西森 柚咲 2枚
守った数だけ回復できます。
このデッキで最終的に一番強いのはチェンジループです。
レベル2以降は常にチェンジ後が何処にあるのか意識しています。
手から登場させることは出来ないので集中やコンソールの効果で上手に捨てましょう。
・恋と炎 4枚
・いつか聴いた音 4枚
どちらも手が増えるタイプのCXなので序盤からパンチ数の多いこのデッキとの相性はよく、またメインのみならずアタックフェイズ中にハンドを切る機会のある集中が宝の使いやすさを後押ししています。
特に1ターン目や集中ヒット後に宝を噛むなどしたらCXの喜びに打ち震えることでしょう。
ちなみに悦びで有名な弁慶みたいなおじさんは美しくないので今後も貼りません。
以上になります。
デッキの回し方など気になる点はいくつかあるかとは思いますがそれらは追って説明すると思います。
まず最初にデッキの根本を考えたのはBCF2016でした。
結局レシピを考えただけで、ぼくが使用することはなかったのですが、当時の環境タイトルに対して強気に出られるカードを投入することを意識しました。
その時のデッキレシピが以下になります。
TPとプリヤに対しては宝乙坂。
宝化に対しては先上がりからござる早出しもしくは宝乙坂での面の制圧と金さんラーメン。
ミルキィに対してはござる早出しと金さんラーメンがそれぞれ有効であると考えていました。
その後シャーロットについて考えた事はなかったのですが、WGP2016博多後、友人からシャーロットを借りることが出来たので3週間後のWGP2016広島に向けて調整することにしました。
ここから最終的に使用したデッキレシピになるまでにぼくは一体何を想い行動したのか説明します。
みなさんもぼくの思考を辿る事で"プロ意識"を感じてください。
・ファーストインプレッション
最初のレシピの浮いている部分として一番目に付くのはバーンメタがピン投である部分だと思います。
これはこのデッキの強い部分はバーンメタではなく、レベル2からのヒールを伴うシンプルな盤面制圧であり、とらぶるや宝化など一部デッキを除いて飛ばす必要はないと考えていたからです。
なので回し方もビートダウンと同様に、序盤から面を意識した配置を心がけて回すようにしました。
ちなみに実際に回すまで、ぼくはこのデッキが最強であると信じて疑わず調子に乗っていました。
しかし、実際に回してみると予想より序盤のハンド枚数が少なく、またレベル1帯の薄さとレベル2以降のハンドの質の維持の難しさが気になりました。
これは特に後攻時に顕著で、上記の理由が原因でダメージレースで不利に陥ることが多かった事から、正直もう面倒だなと思いつつも改善しなければならないと考えました。
そこでそれらを改善すべく次に使用した構築が以下になります。
まず、ハンド枚数の維持と、序盤からパンチ数を稼ぎながらダメージレースで優勢に立つという対立しがちな2点の項目を両立を目指した際ににぼくが目を付けたカードがオカ研、集中、高城です。
不要な札をハンドから除外しこの3枚を手札に供給することが出来れば後攻でも3パン出来ると考えました。
そこで、安定剤としてバーンメタをかませる事で、オカ研・集中・高城のいずれか1種がハンドにあれば、テキストにより確実にこの3枚を揃えることができるようにしました。
また、レベル0をじっくりと戦う動きから、レベル0は1ターンで流すというに動き変化したため、返しを期待できなくなった35アタッカーについては全てシステムカードに変更しました。
さらにピン投にも関わらず使い勝手がよかったレベル3チェンジをより意識して行うことで沢山殴ってチェンジ耐久という勝利パターンを明確にしました。
結果レベル1がより薄くなりましたが劣勢時に登場させることがなかった11手アン2枚を抜き、10高城をさらに1枚追加で採用することが出来たので気休め程度ではありますが実質的にはアタッカーを増やすことが出来たと考えることにしました。
この時点でシャーロットの緑を採用する理由として挙げられることも多い「金さんラーメン」を抜きました。
これは集中を酷使しながら序盤からパンチ数を稼ぐ以上、コンソールがCX以外でコケる点と山札が少なくイベントが残っている時の集中ヒット時のストレスが原因です。
実際これで、ぼくは何度も怒りました。
また、有効に使用するタイミングが非常に難しいイベントだと思いました。
宝化などに対しストック形成したタイミングで同様の効果を使用し「圧縮崩した」とドヤ顔してる人を見るたびに、ぼくは我が内に眠る関西人の血が「ツッコめ!」と叫んでいるような気がします。
打つならば、イベントで形成したストックを持ち越して相手のリフを挟ませる、もしくは最低でも返しに相手がストックを使わなくてもよかった場面で使用したいのですが、握り続けるハンドの余裕が無かったり、展開やストック面から打たない事を選択する場面が多く、劣勢時に打てないのならば勝ちパターンの展開時に負けにくいシャーロットにおいては邪魔になると判断しました。
事実この構築、プレイングの変更によって勝率は格段に向上しました。
しかし、やはりレベル1が薄いことにより、レベル3をどちらも早出しできなかった場合の展開の不安という新たな問題点が浮上しました。
・ファイナルアンサー
上記の問題を解消すべく21チェンジセットを採用しました。
ハンド入れ替えを握ることによって少し欲張ったハンドを作り裏目に出た場合でも問題なく次のアタッカーを供給できるようになりました。
また、2190を相手が割るにはレベル1のキャラでは難しく、レベル2もしくはレベル3のキャラを早出しする必要があるため返しに宝乙坂を登場させることが出来るようになりました。
さらに集中と相性が悪く、登場させても結局レベル3になってからということが多かったレベル応援をチェンジ応援に変更しました。
これにより宝乙坂を出していなかった場合でもレベル3で相手のキャラをしっかりと踏むことができるようになりました。
最終的にこの構築にある程度納得し広島で使用しました。
「“打算と傲り”乙坂 有宇」は、ぼくの輝きを最もよく表現できており、ずっとお気に入りカードにするべく採用していたのですが、レベル3のチェンジ後のルックによりキャンセルが確定した山を削りたくないけどチェンジ後は守りたいという場面があまりにも多すぎたため泣く泣く不採用にしました。
白柳さんを落とすことができなかった彼の悲しみが伝わってくるようでした。
続いて各レベル帯の動き方について説明します。
・じゃんけん
これに勝つだけで勝利は目前です。
各々、必勝への方程式を組み立てましょう
ブラフなども非常に有効です。効果的に使いましょう。
・マリガン
レベル0と10高城以外をすべて捨てています。
10高城がダブった時は1枚だけ残すようにしています。
・レベル0
先攻は1パン>オカ研テキスト>3パン>集中2面が理想的な動きです。
この動きを目指して動くようにします。
後攻は次のターンで<オカ研、集中、10高城>がハンドに揃うならば3パンします。
これは一見厳しい条件のように思われますが、<オカ研、集中、10高城>のいずれか1種と「“いまに挑む”乙坂 有宇」が初期ハンドにあれば満たすことが出来ます。
例えば後攻で「“いまに挑む”乙坂 有宇」と10高城がハンドにある場合の理想的な動きは、「“いまに挑む”乙坂 有宇」を絡めた後攻3パン>「“いまに挑む”乙坂 有宇」テキスト>オカ研サーチ>オカ研テキスト>集中サーチとなります。
おそらく既にレベル1になっている思いますので集中・加速共にテキストを使うことになるでしょう。
・レベル1
集中して加速して殴ります。
次のターンを考えた回収・サーチをするようにしましょう。
集中テキストは加速高城に付与することになると思いますが、サーチテキストを先に処理しましょう。
・レベル2
21チェンジ、宝乙坂、ござるなどで適当な盤面を形成してください。
宝乙坂を打てている場合は以降はクロックスキップから集中でレベル3へ向けてのハンドを作るのがいいと思います。
レベル3のチェンジ後が何処にあるかは常に意識するようにしましょう。
・レベル3
双子軸同様にチェンジを駆使し耐久をしましょう。
以下が"最強"への方程式<メソッド>ともいえる盤面です。
感じてください、"最強"を……
・乙坂を早出ししており盤面を制圧している場合
・いない場合
オーラが見えますね。
助太刀でチェンジ後を守れれば≪黒の剣聖(クロノス)≫の誕生です。
リフレッシュを挟む場合も集中をヒットさせてアタック最中のリフならばチェンジループは終わりません。
これを無限の剣製<アンリミテッドブレイドワークス>といいます。
覚えておきましょう。
以上です。
最後にはなりますが、このデッキには明確な弱点があります。
それは、レベル1の初ターンで10高城で踏むことの出来ない盤面を形成され、さらに宝乙坂を早出しできないもしくは処理された場合です。
これは後攻だと特に顕著で、レベル1の初ターンで集中と加速を付与した10高城で踏むことの出来ないというのは即負けに繋がります。
しかし今回の広島では、デッキタイプが知れらておらず、展開が早いため、マリガンから意識しないとほぼ不可能で要求値が非常に高いと感じたためこの可能性を除外しました。
実際は1レベルの高ライン+助太刀もしくは移動と相殺を駆使すれば可能であり、環境の中で当たる可能性のタイトルだと艦隊、デレマス、アイマス、青ガルなどは注意しなければならないのかも知れません。
正直な話、速度を捨て、レベル3の強過ぎるチェンジループにより依存した青を切る形も考えてはいたのですが、この場合、採用枚数の変化により動きのコンセプトがガラッと変わるため限られた時間の中では試すことができませんでした。
悲しいことに時間だけは、本当の意味で人に平等に与えられていたのです。
みなさんも人生という、この限られた時間の中で何を成すかということを明確にし、今を生きましょう。
長くなりましたがこの記事はここで終了となります。
質問とかファンレターの送り先とか何かあったらこっそり聞いてください。
お待ちしております。